上高地

上高地のホテルに泊まる1泊2日の新緑のハイキングに行ってみた

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新緑の上高地を目指してみる

毎度。日帰り山岳部ブチョーです。

今回は、我が家の奥さんからのリクエストであの上高地に行ってまいりましたので、今後の参考のために備忘録を記しておきます。

いやあ、日本を代表する山岳リゾート上高地はやっぱりいい所だと実感できました。

うちの奥さんが突然上高地に行きたいと言ったのは、この雑誌を読んだからです。

『山と渓谷』の2017年5月号です。

その内容はこんな感じ。

●槍穂高・常念山脈の玄関口、上高地。新緑萌える春の散歩と夏の登山のお伴に!
特集 もう一度知る、上高地
日本で最も美しい山岳風景を見たいなら、上高地を訪ねるとよい。水と緑、空を切り裂く峨々たる岩稜。おだやかに調和し洗練された極上の景観が待っている。この風景はどのようにして生まれ、どのような自然や文化、歴史を育んできたのか。何度訪れても尽きない上高地の魅力を、春と夏の2季に分けて紹介する。

序章
・知ってるつもり!?の上高地8つの風景の物語
・上高地周辺登山地図

第1章 5月の上高地へ
・山の人に聞く1 春は上高地が最も輝く季節
・ルポ 春の愉快な仲間たち マップ 春から初夏の自然観察案内
・グラフ 上高地 春を歓ぶ声 野鳥の楽園から
・グラフ 山の上は銀世界 涸沢
・歴史 上高地の古き守り人、影の立役者たち
・地史 地形からわかる上高地誕生のヒミツ
・コラム 山岳リゾート 宿泊の新しい提案
・コラム 違いのわかるスイーツ案内

第2章 夏の上高地から
・山の人に聞く2 穂高連峰の入り口として
・ルポ 父と娘の穂高岳 上高地~横尾~涸沢~奥穂高岳
・ガイド 再発見 上高地周辺登山ガイド
槍・穂高連峰/常念山脈~霞沢岳/西穂高岳・焼岳・岳沢
・上高地インフォメーション 上高地で泊まる/アクセスガイド
・再録『上高地の大将』 臼井吉見

まさに、上高地の大特集で、紅葉シーズンではなく、春の新緑の上高地のすばらしさを紹介しています。

ま、これを読んだら誰でもすぐに上高地へ行きたくなるよなって感じの特集でした。

この話をきいたのが火曜日のこと。

んで、翌日。

週間天気予報を見てみると全国的に天気がよく、週末も晴れマーク。

ご当地、上高地の天気予報も確認してみると、土日は晴れマークでした。

基本、オレも奥さんもサラリーマンなので、休みは週末だけ。

週末の晴れはスコブル貴重です。

上高地のライブカメラを見てみます。

上高地河童橋ライブカメラ

穂高連峰の残雪の感じもいい具合です。

これは行くしかないか。

しかし、日帰りは時間的に無理なんで、1泊2日で行く。

どうせ行くなら上高地のなかで泊まって、夕暮れの山や朝のもや、夜の星も見てみたい。

テント泊はメンドクサイのでフンパツしてホテルに泊まってみるかと考えたわけでした。

でも、3日前なのに週末のホテルが空いてるかと思いつつ検索してみると、いくつかヒットしました。

上高地のホテルをネットで予約

上高地のホテル。選んだのは大正池ホテル

今回選んだのは、大正池ホテル。

2部屋空いてました。

上高地の中心地である河童橋からは離れてますが、上高地の入り口にあたる大正池のほとりに建つ一軒宿です。

バス停に面した道路側と大正池に面した大正池側の部屋があり、大正池側の方の部屋は料金が高く設定されています。

我々はコストを重視して安い方の道路側を選択しました。

一人15120円(税込)です。

予約できたその日は、ちょうど星空観察会も開かれるとのことで、お楽しみが一つ増えました。

クルマで上高地を目指す

上高地は、中部山岳国立公園で特別名勝でなおかつ特別天然記念物であり、カーレスリゾートでもあります。

したがって、自動二輪を含む自家用車は直接乗り入れることができません。

上高地の入り口にあたる「釜トンネル」で通行規制が行われており、上高地に向かうためには、沢渡(さわんど)駐車場か平湯駐車場にクルマをとめて、シャトルバスやタクシーに乗り換える必要があります。

私たちは、松本側から上高地を目指しますので、沢渡駐車場にクルマを停めることになります。

高山方面から上高地を目指す人は、平湯駐車場を使うことになります。

沢渡(さわんど)駐車場は複数の駐車場からなる

実際に行く前は、沢渡(さわんど)駐車場がどんなところかわからなかったのですが、1つの大きな駐車場ではなく、10か所を超える複数の駐車場からなっていることがわかりました。

全部あわせると約2000台のクルマを停めることができるそうです。

われわれは、沢渡駐車場のなかの「梓第一駐車場」にクルマを停めました。

関東方面のナンバーのクルマがたくさん停まっています。

駐車料金は1日600円。2日間で1200円です。トイレもあります。

すぐとなりに、いっぷく平駐車場があり、その前が沢渡大橋停留場になっています。

この沢渡大橋停留場が上高地へ向かうシャトルバスの始発になっていました。

この沢渡大橋停留場周辺だけでも6か所くらいの駐車場があります。

沢渡大橋停留場です。

すでにお客さんが並んでいます。

自販機でチケットを買います。

往復で2050円です。

大正池ホテルに荷物を置いてウォーキング

沢渡大橋停留場を出発したバスは、沢渡地区にあるほかの駐車場にある停留場に停まってお客をのせながら、上高地に向かいます。

釜トンネルを抜けて、バスは、20分ちょっとで大正池ホテル前の停留所に着きました。

まだ午前10時半で、チェックイン時間前ですが、大正池ホテルではチェックイン前でも荷物を預かってくれるので、フロントに荷物を預けてさっそくウォーキングに向かいました。

今日のコースは、大正池から明神池までを往復します。

大正池から梓川沿いにさかのぼり、田代橋を渡って梓川の右岸にわたり明神池を目指します。

大正池ホテルの裏にまわると、そこが大正池。池の向こうには活火山、焼岳(2455m)がそびえています。

大正池の水は驚くほど透き通っていて、青いんです。

梓川の上流を見ると穂高連峰がのぞめます。

焼岳の頂上付近です。

クマも出るようで、あちこちにクマの目撃情報が貼られています。

 

 

上高地の標高はほぼ1500m。この日は天気がよくて風もあんまりなかったので寒くはありません。

さわやかな適温です。

歩くほどに風景が変わっていきます。

要所要所に案内板があるので親切です。

振り返ってみると焼岳の上に月が出ていたので、望遠で撮ってみました。

山頂に立つ人影も見えます。

 

 

梓川コースを行きます。

観光客もいっぱいで、梓川の美しさにはしゃぎまくってます。

田代橋方向にすすみます。

 

クマ情報。

 

田代橋です。ここで、梓川をわたって、アッチ側にいきます。

梓川右岸からのぞむ六百山と霞沢岳です。

 

ウエストン碑にやってきました。

 

 

英国人宣教師ウォルター・ウェストン大先生のレリーフです。

ウェストン大先生は、上條嘉門次とともに北アルプスに挑み、上高地の魅力を1896(明治29)年に『日本アルプスの登山と探検』という本に記し、世界にむけて日本アルプスを紹介しました。

 

この本ですね。

ウエストン碑の周囲はホテルだらけ

田代橋を渡って梓川の右岸にでると、ウエストン碑の周囲にはホテルがいっぱい建っています。

まず、上高地温泉ホテル。

次に現れるのが上高地ルミエスタホテル

で、ウエストン碑があって、そこを過ぎると、

上高地アルペンホテル

上高地西糸屋山荘

五千尺ロッジ

ホテル白樺荘

と続いて、河童橋に至ります。

河童橋を渡った先には、五千尺ホテルが建っています。

ここでは、フランス料理が食べられます。

こんなお料理です。本日貸し切りでした。

この五千尺ホテルからの河童橋のライブ映像をyoutubeで見ることができます。

上高地河童橋ライブカメラ

また、五千尺ホテルが製作したこの動画もいい感じです。

上高地の中心地。河童橋

芥川龍之介の小説に登場する河童はこの梓川周辺に住んでいるとゆー設定でした。

アタマがぶっとんだ青年が語る河童の世界の物語ですが、芥川龍之介は1920(大正9)年に実際に槍ヶ岳に登っています。

んで、現代の河童橋。

英語や中国語や関西弁が飛び交っています。

五千尺ホテルの大きなお土産屋さんもあり、きれいで大きな公衆トイレもあります(チップ制)。

さすが上高地の中心です。

ビールも売ってます。

ただで、おいしい水も飲めます。

ここから見る穂高連峰の姿はまさに上高地です。

用も足したので、いったん渡った河童橋を渡りなおして右岸に戻ります。

ここから、美しい岳沢湿原に敷かれた木道を通って、明神池を目指します。


▲クリックするとでかくなる

この岳沢湿原は本当に美しいところです。

明神池の手前まで来ました。

嘉門次小屋に到着。まず明神池へ

嘉門次小屋に着きました。

ものすごい賑わいです。

ウェストン先生の山案内人として知られる上條嘉門次が建てた小屋がルーツです。

現在は、上條嘉門次のひ孫の4代目が当主だそうです。

人気の登山マンガ『山と食欲と私』でもこの嘉門次小屋は登場します。

もうビールを飲みたくてうずうずしていますが、まずは、明神池を見て、穂高神社の奥社にお参りします。

明神池を拝むのは拝観料が必要です。

チケットを買います。

チケットです。

位置関係はこうです。

透き通った池に明神岳がそびえ立っています。

神様を感じます。

んでこちらが穂高神社の奥社です。

お参りをすませて嘉門次小屋にもどります。

嘉門次小屋でイワナの塩焼きが喰えずに泣く

改めて嘉門次小屋です。

日本の小屋のなかでは超有名な小屋です。

前述の通り、マンガ『山と食欲と私』にも実名で登場しています。

小屋には碑が建っています。

嘉門次さんです。

碑の説明文。

オープンエアな席が並びます。

外の席はいっぱいだったので、中に入りました。

畳の部屋もあります。

メニューです。

酒もあります。

嘉門次さんの写真。

ここの最大の名物はイワナの塩焼きです。

私もそれを楽しみにはるばる上高地の明神までやってきたのです。

お兄ちゃんにイワナの塩焼きを注文すると、

「40分待ちになります」

とゆー答えが返ってきました。

無念です。

イワナの燻製を頼むとそれも売り切れでした。

仕方なくチーズの燻製とビールを注文。

ビールはうまかったです。

これが食べるはずだったイワナ。

もくもくと串を打つお兄さん。

焼かれるイワナたち。

youtubeに動画がありました。

明神池から大正池に引き返す

 

帰りは、梓川の左岸を通って帰ります。途中、キャンプ場を経由して大正池へ戻ります。

このキャンプ場に住んでいる方もいらっしゃるようです。

大正池ホテルの夕暮れ

大正池ホテルに戻ってきました。こちらが大正池ホテルの裏側で正面玄関は反対側にあります。

 

今回泊まった部屋はこんな感じです。

安い方の部屋なんで、窓の外は大正池ではなく、道路でバス停です。

 

大正池の夕暮れです。

光が刻々と変化していき、飽きません。

 

静かです。

 

胎が減ったので、夕飯をいただきます。

今晩のメニューです。

夕飯後、大正池のほとりで星空観察会(無料)があり、天体望遠鏡を使って星雲や星を見せてもらいました。

 

大正池ホテルの朝

夜明けの大正池です。

時間とともにけっこうな数のカメラマンが出てきました。

 

焼岳に朝日が当たります。

 

 

 

もう一度行きたい大正池ホテル

 

 

上高地のなかにあるホテルはおおむね宿泊料が高いです。

おひとり様2万円以上のところが多いなか、ここ大正池ホテルはおひとり様1万5千円前後で宿泊できます。

相部屋でもOKであれば、明神館のほうが大正池ホテルよりもリーズナブルですけれども。

大正池ホテルは温泉ではありませんが、風呂に入りながら大正池を見ることができる大風呂(といってもそんなにでかくない)を備えています。

夕食も朝食も豪華ではありませんが十分です。

何より、夕暮れ時と明け方の大正池の風景にどっぷりと浸ることができます。

それだけでもこの大正池ホテルに泊まる甲斐があります。

秋の紅葉の時期にまた行きたいと思います。

 

 

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