日帰り登山部、部長のブチョーであります。
まだ行ったことがない山について考えるとき。
あの山とこの山、どっちを登るのがキツイんだろーとか考えることがあります。
これはけっこう比較するのが難しい問題なのでありますが、最近では、登山ルートを客観的に数値化し、異なる登山ルートを比較できるようにする動きが広がっているのであります。
それが、グレーディングであり、そのもとになるのが「ルート定数」という考え方です。
ルート定数
さて、ルートです。定数です。
なんでしょう、コレは。
「ルート定数」とは、特定の登山ルートの「体力的負担度合い」を数値化したものです。
まず、「信州山のグレーディング」(下図表)を見てみてください。
長野県が発表したものです。
いろんな山の「キツさ」がランク付けされて一覧表になっています。
これを見れば、どの山がどの山より、楽なのかキツいのかが一目瞭然です。
この表の一番左側に「必要体力度」が1から10までの段階に分類されています。
この体力度を算出する元になっている考え方が「ルート定数」です。
この「信州 山のグレーディング 一覧表表」を見てみてください。
この表には、信州にある山の100ルートの体力度が記載されています。
この表の一番右側にある数字がルート定数です。
ルート定数は次の数値から算出されます。
あるルートを歩く場合の
2 ルート長(km)
3 累積登り標高差(km)
4 累積下り標高差(km)
この4つの要素を元にして次の計算式で導き出されるのが「ルート定数」なのです。
このルート定数に(自分の体重+バックパックの重さ)を掛けることによってエネルギー消費量(キロカロリー)を計算することも可能です。
また、このルート定数を10で割った数字をもとに1~10の10段階の「必要体力度」に分類します。
ルート定数を10で割った数字が10以下なら必要体力度は1、10を超えて20以下であれば2、90を超えたルートは10となります。
さきに紹介した『信州山のグレーディング』の一番左側の分類がこれにあたります。
また、山のグレーディング表には、「必要体力度」とほかにも、そのルートが要求する「技術難易度レベル」というモノサシも設定されています。
表の右側にいくほど、技術レベルが要求されます。
つまり、山のグレーディング表は、「体力度」と「技術難易度」の2つのモノサシからなるマトリックスになっているのです。
現在発表されている山のグレーディング
以下に現在公開されている山のグレーディングのリンクを貼っておきます。
信州 山のグレーディング一覧表(50音順)
四県の百名山のグレーディング