月山に登るつもりで、山形に行ったんである。
でも、下から見る月山は、中腹から上は雲で覆われていた。
月山の語源はガス山と言われるほど、雲がかかることが多いみたい。
ネットで、月山のライブカメラを見ても上は雨。
⇒月山佛生池小屋ライブカメラ
んなわけで、登山をあきらめて、今まで行ったことがない「羽黒山神社」に行ってみることにした。
階段で登る場合の羽黒山神社へのアクセス
羽黒山(標高414m)の頂上に鎮座する羽黒山神社(出羽三山神社 三神合祭殿)へは、有料道路経由でクルマでも行けるんですが、石段をひたすら登って行くことにしました。
山頂までの距離は約1.7kmです。
クルマは随神門に近い、「いでは文化記念館」の駐車場に停めました。
地図で見るとこんな感じ。
クルマからおりて、歩いて随神門へ行きます。
写真は随神門手前の鳥居。
随神門をくぐると、そこからは長い石段。両側にはぶっとい杉の木が立ち並んでいます。
この石段が作られたのは約400年前の江戸時代。「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」でも三ツ星評価されています。
お清めの祓川を渡ると、そこには、大岸壁から落ちる須賀の滝が現れます。
自然の滝ではなく、作り上げた滝とのことです。
滝の前には、お不動様。
石段の道の途中には、いろんな神様の祠が並んでいます。
樹齢1000年の爺杉も現れます。
羽黒山神社 五重塔 特別拝観
2018年は、ラッキーなことに「羽黒山神社 五重塔 特別拝観」と「羽黒三所大権現の秘仏公開」が行われています。
期間は4月28日から11月4日まで。共通券は大人700円です。
しばらく歩くと羽黒山神社五重塔が現れます。
まずは、受付でチケットを買います。
このとき、護符をいただけて、お祓いも受けます。
頂いた護符。
んで、五重塔の一階内部へ。
○平安時代の三跡 小野道風筆と伝える額
○内部構造の映像
○五重塔覆鉢台座拓本
なんかが拝めました。
仮設階段を登って、2階の外から、心柱を中心とする五重塔の内部構造を覗くこともできます。
ちなみにこの五重塔の塔、7月から10月の間はライトアップが行われています。
五重塔を見たあとはひたすら羽黒山参道杉並木の石段を登ります。
その段数は2446段と言われています。
事前知識があまりなかったんで、これほど長い石段だとは知りませんでした。
水分は必須です。
途中、1軒だけ、茶屋があります。
二の坂茶屋です。
二の坂茶屋のお餅のメニューはこんな感じ。
我々はこんにゃくをいただきました。
汗を流した身体に、しょっぱさが嬉しいです。
この二の坂茶屋からは、田んぼで埋め尽くされた庄内平野を見下ろすことができます。天気がよければ、日本海まで見えます。
田植え直後なら、庄内平野が水没したように見えるんではないかと思いました。
二の坂茶屋がほぼ中間点。随神門からは約30分です。
「二の坂」のあとは、「二の坂」よりも勾配は急ではないけれども距離が長い「三の坂」へを上がっていきます。
二の坂茶屋からさらに30分ほど登って、頂上の鳥居に到達します。
石段にはところどころ、模様が刻まれています。
聞くところによると、全部で33個の絵が刻まれていて、その中の18個を見つけると願いが叶うってお話です。
鳥居をくぐると、圧巻の三神合祭殿(さんじんごうさいでん)が現れます。
屋根の分厚さを見てください。
厚さ2.1mという日本最大級の茅葺きの屋根です。
月山、羽黒山、湯殿山の3つの神様をまつってあるので、巨大で壮観です。
よくぞ、こんな山の上に建てたもんだと思います。
秘仏羽黒三所大権現の公開はこちら。
この秘仏の由来はこんな感じ。
HPから引用します。
文化8年(1811)閑2月11日、ご本社からの出火で周辺の行者堂、閑山堂、弁財天堂、稲荷堂まで焼き尽くしてしまった。火災より2日後、山麓手向村の衆徒天羽又兵衛は御神秘の早期再建にと田地を売って作った300両を献納したことから、覚諄が別当として入山した同10年に再建を果たすことができた。覚諄別当は造営の功労者として、天羽又兵衛を別当所出仕賄役次席に取り立てた。
さて、天羽又兵衛には羽黒三所大権現である大日如来・阿弥陀如来・観音菩薩の3躰をはじめ、不動明王・弁才天の2躰の仏像が安置されている。当家には、覚諄別当がご本社再建を果たした折、再び本社やその周辺が火災に遭ったとき、これを御本尊として祀るように託されたと伝えられている。
平成30年、羽黒山三神合祭殿再建200年を記念して、この仏像5躰を羽黒山頂儀式殿にて公開することになりました。
▲http://www.dewasanzan.jp/publics/index/143/
宮内庁が管轄しているお墓がここ。出羽三山を開いた蜂子皇子の墓所と伝えられています。
蜂子皇子とは、崇峻天皇の子供で、聖徳太子のおイトコ様です。
んな、わけで、神秘に満ちた出羽三山。
長い石段をたどって登ることをおすすめします。
途中、あきらめて引き返す人にも何人かお会いしましたが、無理せず、がんばって見るのが吉。
山形県でのお泊りは温海温泉 かしわや旅館
月山登山や出羽三山めぐりの拠点の宿として泊まったのは、こんな旅館でした。
純和風の木造旅館。
若いご主人ががんばっていました。
夏の季節なら、岩牡蠣もいただけます。
ここです⇒温海温泉 かしわや旅館