弥彦山のとなりが角田山
2016年3月21日。行ってきました新潟県の角田山(かくだやま)。
越後平野と日本海の境目でもっこり盛り上がる弥彦山塊を構成する山の一つが角田山です。
▼弥彦山塊
標高は481.7mしかない低山ですし、登山ルートも整備されているので、子供から老人まで、すべての世代で楽しめる山です。
3月の終わりの今の時期は、新潟はちょうど雪解けの季節。
越後平野で梅の花が咲く今頃は、角田山では雪割草やカタクリの花が咲いていると聞き、行ってきました。
角田山の桜尾根コースから登り灯台コースでおりてくる
今回、我々日帰り登山部が通ったルートの全景です。
とくに難しい箇所はありません。
頂上付近にトイレも用意されています。
スニーカーでも登れる山ですが、雪解けのこの時期は、登山道がドロドロぐちゃぐちゃのところもあります。
ゴム長靴でのぼってる方もたくさんいました。
角田浜の海水浴場の駐車場にクルマをとめて、桜尾根コースを通って頂上へ向かい、灯台コースを通って駐車場まで降りて来るルートです。
登山のスタートが海水浴場になっています。
つまり、夏なら海で泳いで山にも登れる環境です。海の家(新潟では浜茶屋:ハマヂャヤと呼ばれる)もありますし、キャンプ場もあります。
これがハマヂャヤ。茶屋と言っても鉄筋コンクリート造りです。
駐車場も広く、トイレもバッチリな環境です。
駐車場からは、本日の下山ルートとなる角田岬灯台も見えます。
灯台の下の岩山には、源義経が兄の頼朝に追われ奥州平泉へ逃げ落ちる途中、舟ととも身を隠したといわれている洞穴、「判官舟かくし」もあります。
駐車場から階段をのぼって、いったん車道に出ます。
階段のわきになぜかヒエログリフ。
雪割草だらけの角田山桜尾根コース
車道にでました。
桜尾根の登山口は、車道を渡った山側にあります。
看板が立っているのですぐにわかります。
この桜尾根についての注意書きがありますからよく読んでおきましょう。
過去にひどく荒らされたこともあったようです。
雪割草のシーズンだけあって、どんどん登山者がのぼってきます。
登山道の途中からも角田岬灯台がよく見えます。
海の向こうに見える山影は佐渡ケ島です。
少し登ると、雪割草が現れました。
色もいろいろです。
花びらのようにみえるのは、ホントは花弁でなく「がく」なんだそうですよ。
このへんの雪割草は「オオミスミソウ」っていう名前です。
カタクリも大群で現れる
雪割草の次は、カタクリの群落が現れます。
時期的には、カタクリの花はこれからです。無数のツボミがアタマをもたげています。
木々の切れ目から佐潟が見えます。新潟には、こんな「潟」がいろいろあります。
落葉樹はまだ葉を出していないので、枝ぶりがよくわかります。
そんななかを歩いていくと。
山頂へ至るコースと交わります。下りで通る予定の灯台コースへの分岐点です。
桜尾根は私有地のルートなので、分岐点に桜尾根を示す標識はありません。
木道を歩いて頂上へ向かいます。
到着しました。
頂上には小屋があり、ストーブが炊かれていました。
この日は天気がよかったので、頂上のベンチでおにぎりを補給。
角田山の頂上は広くて快適なのですが眺望があんまし良くありません。
越後平野を眺めるなら観音堂をめざしましょう
眺望を楽しむのであれば、もう少し足を延ばしましょう。
頂上から木道を歩いて「稲島コース」方面へすすむと、観音堂という建物がたっていて、そばにはトイレもあります。
▼観音堂(角田山観音霊場)
んで、その観音堂からは、頂上からは見えなかった越後平野側の風景を見ることができます。
特に田植え直後の時期にくれば、広大な越後平野の水田になみなみと水が張られた圧巻の風景を望むことができます。
海抜0mに向かって海を見ながらくだる角田山灯台コース
下りは灯台コースです。
数ある角田山の登山ルートのなかではいちばんキツク、眺めがよいルートと言われています。
途中、岩場なんかもありますが、今回は下りですからラクチンです。
海を見ながら、海面まで続く尾根道を降りていきます。
尾根の両側にはカタクリの群落。
こっちもカタクリ。
あっちにもカタクリ。
きれいに花びらをカールさせています。
灯台コースには、新潟県の木に指定されている「ツバキ」が咲いています。新潟県なんだからあの「雪椿」かと思いましたが、ヤブツバキのようです。
余談ですが、「雪椿」という曲を作った遠藤実先生は新潟に疎開されていた経験があるそうです。
そんなわけで、天気もいいので、佐渡がよく見えます。
望遠で見てみます。佐渡にはこんな雪山があるんですね。
灯台も近くなってきました。
このコースにはアップダウンがあります。せかっく降りたのに登ったりします。
灯台を過ぎれば、崖に作られた階段をたどって、日本海の海面まで降りることができます。
灯台の下に開いているトンネルが、源義経が兄の頼朝に追われ奥州平泉へ逃げ落ちる途中、舟ととも身を隠したといわれている洞穴、「判官舟かくし」です。
灯台に向かって左側の階段で海へ降りても、「判官舟かくし」のトンネルを通って、駐車場に戻ることができます。
お疲れ様でした。
角田山まできたなら寺泊で魚を買うべし
角田浜海水浴場からは、越後七浦シーサイドラインを通って、寺泊まですぐそこです。
寺泊では、いろんな魚(もちろんカニも)を買ったり、その場で食べたりもできますよ。
このシーサイドラインは、日本海夕日ラインの一部として、日本海に沈む夕日が楽しめるところです。
登山後、晴れていて時間があれば、太陽が沈むまで待っていることをおすすめします。