今を去ること数年前の2016年。この年はツキノワグマの出没情報が非常に多く出た年でした。
それまで、臆病な動物だと言われてきたツキノワグマでしたが、人食い熊も存在することが明らかになり、日本中が騒然としました。
そんなわけで、今後もさらなる大量遭遇があるとウワサされるツキノワグマについてまとめてみました。
ツキノワグマの動画いろいろ
まずは、ツキノワグマの様子を見てみましょう。
最初はコレ。埼玉県秩父で撮影されたクマの動画です。
丸いお耳がかわいいですが、ヨダレを垂らすクマの姿が怖いです。
こっちはワナにかかったツキノワグマの鳴き声です。
こんな声なんですね。
お次は、調査のために、ツキノワグマ「ショウコちゃん」に首輪を取り付ける作業の動画です。
今度は、釣り人が遭遇したツキノワグマの動画です。
夢中で食事中です。
けっこう近くから撮影されています。
クマは登場しませんが、ツキノワグマと人との共存を考える -学生たちからのメッセージ-です。
最後に、山形の熊撃ち猟師さんの体験からくるアドバイスです。クマに出会わない方法について教えてくれます。
クマ研究団体2つとマタギのインタビュー記事
まず、このNPO団体。
濃い情報がもりだくさんで、今回の十和田の件にも言及しています。
次はここ。野生動物と人間との共存の実現を目指している団体です。
白神山地の元マタギのインタビューです。素手でクマと闘う男です。
それぞれのHPや記事ではクマに出会ったときの対処方法も説明されています。
クマ対策その1 熊鈴いろいろ
登山中に熊に出会わないための定番対策。熊鈴です。
熊は、鈴の音くらいでは逃げないって説もありますが、ホントのところは不明です。
便利なことに熊鈴4種類の音色比較動画がありました。
「モンベル トレッキングベル サイレント」「熊に金棒DX」「森の鈴 L TB-K2」「アラスカ熊鈴3ベル」の4種類です。
▼モンベル トレッキングベル サイレント
▼熊に金棒DX
▼東京ベル 森の鈴(BEAR BELL) TB-K2
▼アラスカ熊鈴3ベル
クマ対策その2 クマよけラジオ
熊鈴は、それを付けている人間が動いていないと音がでません。
熊に、人間がここにいるぞと知らせるためには、常時音を出せという意見もあります。
そんなときに使われるのがラジオです。
んで、山用ラジオといえばコレ。
常時人間がしゃべっているような落語とか野球中継を鳴らしておくのが効果的だとゆー噂です。
政治討論会なんかもいいかもしれませんね。
ただ、登山コースでのラジオの音を不快に思う人もけっこう多いので、ケースバイケースで使う必要があります。
山によっては、ラジオを聴くならイヤホンでってカンバンがあるところもあります。
クマ対策その3 クマよけホイッスル
鈴が効かないなら笛ってことでホイッスルです。
緊急時の救助依頼の手段としても使われるホイッスルなので、クマ除けのためにやたら吹くのも考えモノではあります。
amazonや楽天で購入可能です。
クマ対策その4 最終手段「熊撃退スプレー」
熊鈴やホイッスルで音をだしていてもクマの襲撃を受けそうになったときは、あとは自分でクマに立ち向かうしかありません。
死んだマネをすることはすでに意味ナシと否定されています。
ただ、立ち向かうことができないときは、アタマや首の後ろを両手で覆ってうずくまれという意見もあります。
ということで、簡単に銃が持てない日本では、現段階では、これが最強と言われているツールです。
まずは、UDAP 熊撃退スプレーです。
どんなスプレーなんでしょうか。
熊撃退スプレーの試射動画を見てみましょう。
こっちはカウンターアソールトです。
けっこうな勢いでガスを噴出します。
カートリッジに封入されているガスが、ツキノワグマは言うに及ばすヒグマにも効果があるとされています。
強力噴射で約9~10.5m先にいる熊の攻撃力を奪い、撃退する仕組みです。
ガスの内容は、トウガラシ成分で、クマの目や鼻、喉の粘膜に強烈な刺激を与え、痛みや呼吸困難を引き起こします。
クマに効くってことは人間にも効果があるわけで、噴射するときは風向きに注意が必要なのがタマにキズです。
この熊スプレーは、必要なときすぐさま噴射できることが要求されますので、ザックの中にしまっておくのは論外です。
つねに使えるように腰にぶら下げておくのが一番です。
そのための専用ホルダーも用意されています。
専用布製ホルスター熊・猪撃退スプレー専用ホルスター
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西部劇の早撃ちガンマンみたいに、ホルダーから引き抜いて、安全ピンを外して噴射するイメージトレーニングも必要ですね。
んで、こちらは、粘性が高いタイプ。ドイツ製です。超コンパクトなサイズ。
クマ対策その5 『熊が人を襲うとき』を読む
最後に、本を1冊紹介します。
日本における熊研究の集大成的な著作です。
その名も、『熊が人を襲うとき』。
広島県にある「日本ツキノワグマ研究所」の米田(まいた)一彦理事長の渾身の1冊で、46年間にわたるツキノワグマによる人的被害の研究と、実際に自身が8回もクマに襲われた経験から生み出された本であります。
著者が最も推奨する「クマ対策」は、上で紹介したクマ撃退スプレーだとゆーことで、ご自身も山を歩く時はクマ撃退スプレー2本携帯されているとのことです。
【追記】
クマ関連の参考文献も最近、いろいろ出版されました。
前出の米田先生による著作。
んで、こっちは、1970年7月、日高のカムイエクウチカウシ山で登山をしていた福岡大学ワンダーフォーゲル部5人がヒグマに襲われた詳細かつおそろしい記録です。