人間にはもともと親から受け継いだ身体の「出来」とゆーもんがあり、努力でどうにかなるものと努力してもどうにもならないものがある。
んで、登山である。
ほとんどトレーニングもしないのに、山で強靭な体力を発揮する人間もいれば、毎日トレーニングしているのになかなか持久力がつかないってゆー人もいる。
その不可思議を解明するカギが遺伝子。
21世紀になって科学も進歩したおかげで、いまでは自分自身の遺伝子がどんなタイプなのかを簡単に知ることができるようになったのです。
で、頼んでみた。
持って生まれた筋タイプや血管収縮能、エネルギー産生力に関する遺伝子を調べてくれるキットです。
「エクササイズ遺伝子検査キット」が届いた
申し込んだら、速攻で自宅に届きました。
開封してみます。
これがエクササイズ遺伝子キット。
箱の裏面。
スポーツ遺伝子と呼ばれる3種類の遺伝子を調べることができます。
具体的に遺伝子をどうやって採取するかとゆーと、血を取るとかじゃなくて、付属の綿棒で口のなかをこすって、粘膜を綿棒に付着させるだけ。
箱のなかには、説明書と同意書と申し込みシートと返信用封筒(切手不要)そして遺伝子を採取する綿棒と登録カードが入っている。
これが登録カード。ネット経由で登録する仕組みです。
粘膜の採取方法。
綿棒はこのなか。
これが綿棒。
指示通りに、頬の内側をこする。
んで、もとに戻す。
んで、封筒に入れてポストに投函したのだった。
「検査結果レポート 準備完了のお知らせ」が届く
投函して11日め。
メールが届いた。
レポートは自分用のページにログインして見ることができる。
オレの遺伝子の検査結果がコレ。
それぞれについてみてみます。
ACTN3遺伝子
ACTN3遺伝子は、速筋・遅筋の割合に関係する遺伝子。
オレの場合は、ACTN3はR/R型。
速筋線維の割合が高く、瞬発力を要するスプリント・パワー系の運動に適しているタイプだそうだ。
長距離ではなく、短距離タイプ。オレはスプリンターだったんか。
ACE遺伝子
このACE遺伝子と登山家の関係を調べた研究があるそうだ。
25名の一流英国男性登山家(7000m以上の高山に無酸素登山歴がある)のうがい液中からDNAを抽出し、PCR法(DNA鎖の特定L部位のみを繰り 返し複製する反応で、微量のDNAを百万倍程度まで増幅できる)により測定されたACE遺伝子型は、一般英国人と比較してⅡ型の占める割合が登山家で有意 に高く、逆にDD型は著しい低値を示した。特に無酸素で8000m峰の筆頂を果たした15名にはDD型が全く認められなかった。一方、Ⅱ型のほうが血清 ACE活性が約半分しかないにもかかわらず、DD型と比べて運動トレーニング効果がはるかに高いこともわかっている。ID型は、いずれもⅡ型とDD型の中 間を示した。
こうして、超高所登山の際には、ACE遺伝子による隊員のスクリーニングが行われる可能性が生じてきた。DDアレル所有者にとってはショツキングなことに違いない。
オレは中間タイプのI/D型。
「筋肉へ酸素や栄養を送り届ける力は標準で、運動による疲労は標準的です。」
とのこと。
D/D型ではなかったので良しとする。
PPARGC1A遺伝子
3つめの遺伝子PPARGC1Aは、細胞のあなかにあるミトコンドリアの生成や機能を調整して運動効率に関係する遺伝子。
オレのPPARGC1AはG/S型。
PGC-1α活性(ミトコンドリア増殖能)は標準的で、運動の継続によりミトコンドリア量(エネルギー産生量)は少しずつですが増え、運動がだんだん楽に行えるようになるタイプです。
とのこと。
トレーニングすれば、その効果は出るって理解です。
以上、登山には向いてないわけでなく、ちゃんとトレーニングすればオッケーよってことでした。
自分の遺伝子のタイプを知りたい人は、こちら(↓)。