平成29年6月15日付けで、『平成28年における山岳遭難の概況』が発表されました。
警察庁生活安全局地域課が毎年公表しているデータです。
全国の発生状況
平成28年の山岳遭難は
○ 発生件数 2,495件 (前年対比- 13件)
○ 遭難者 2,929人 (前年対比-114人)
うち死者・行方不明者
319人 (前年対比-16人)
負傷者 1,133人 (前年対比-18人)
無事救助 1,477人 (前年対比-80人)
であり、発生件数、遭難者数は、統計の残る昭和36年以降で前年に次いで過去
2番目に高い数値を示した。
前年(平成27年)よりは遭難数は減ったけど、歴代ワースト2位だそうです。
都道府県別では、
長野県 272
北海道 206
東京都 151
がワースト3になっています。
発表されたデータは、グラフでもまとめられていて、それを見ると平成に入ってから遭難の発生が急激に増えているのがよくわかります。
それだけ登山を楽しむ人が増加したってことなんだと思います。
遭難者2,929人について、目的別にみると、登山(ハイキング、スキー登山、沢登り、岩登りを含む。)が71.7%、山菜・茸採りが13.2%だそうです。
また、態様別では、道迷いが38.1%と、滑落が17.0%、転倒が16.1%だとのことです。
年齢層別では、遭難者のうち40歳以上が2,269人と77.5%、このうち、60歳以上が1,482人と50.6%を占めています。
また、死者・行方不明者では、40歳以上が289人と90.6%、このうち60歳以上が215人と67.4%を占めています。
一方、単独登山(「山菜・茸採り」、「観光」等も含む)における死者・行方不明者は184人で、単独遭難者の18.6%を占めていると報告されています。
つまり、単独で遭難した場合、そのうちの約1/4近くが帰らぬ人になっているとゆーことです。
二人以上の複数登山における遭難者のうち死者・行方不明者が占める割合が7.0%ですので、この数字と比較すると単独行は11.6ポイント、死ぬ可能性が高くなるってことです。
中年単独行のあなた。気を付けてくださいね。